わたしの、ものさし

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新型肺炎コロナウイルスをめぐる不合理なアレコレ

 中国の武漢から発生した新型コロナウイルスの肺炎をめぐる動きには、いろいろと突っ込みどころがあるが、報道されているとおり、正しく恐れることが大事だろう。

 

 まず、中国の初動対応がまずかった。中国は新型ウイルスであることを察知する能力がなかったのか、察知しても甘くみていたのか、あるいは情報を隠ぺいしたのか、いずれにしても、世界に拡散させた責任が中国にあるものの、東京都民よりも人口の多い武漢を封じ込めるのは、どこの国であっても難しかっただろう。

 むしろ、独裁的国家で情報統制や武力統制が出来てしまう中国が最もうまく出来たのかもしれないが、とにかく時期を逸した。人口の多い武漢で蔓延すれば、医療体制が追いつかない。死者の原因は、ウイルス自体による重症化というよりは、それなりの医療が受けられなかったことによるものかもしれない。その推測の根拠としては、他国での死亡者数が極めて少ないことが挙げられる。

 また、武漢市民は、春節のイベントもあったろうが、武漢から逃げようと中国、あるいは世界に移動(避難)し、結果、拡散した。万事、中国人は自分の利益を優先する。悪気はないだろうが、周辺諸国からすれば迷惑で厄介でしかない。

 この時代、感染症の問題は、1つの国のことではなく世界的な問題になる。1つの国の問題が世界を破滅させる可能性があるともいえる。

 一方、日本の対応ものんびりしたものだった。これだけ中国人観光客が日本に来ている中で、しばらく入国制限をせずにいた。制限をするにしても武漢湖北省からのみだ。繰り返すが、中国は陸続きで行動力のある中国人は、1月下旬から中国あるいはアジアに拡散している。ある意味、中国人すべてに感染の可能性がある中で、日本への入国ができる状態にあるのだ。アメリカは、映画のように入国制限をするなど徹底していて、その点さすがアメリカと感心する。

 そして、日本は、徐々に対応強化をするという、一番まずいスタンスをとっている。何事も初動対応が大事だ。初動を厳しくすれば、時期的にもコスト的にも少なくて済む。火が小さいうちに徹底的に消防活動をすれば1時間で消火できるところ、様子見でしながら、火事が拡大すれば消防活動も拡大するような対応では消火までに5時間かかるかもしれない。戦術上、一番まずいとされる戦力の逐次投入という愚策である。

 今回の日本の対応を見れば、万一、テロの脅威や日本侵攻の危機がある場合、日本は無防備にやられてしまうだろう。高額な防衛設備を導入しているが、結局は人の判断と運用なので、他国からの脅威には無力さを感じてしまう。

 最後にマスク騒動。

 いつも思うのだが、風邪をひいている人、インフルエンザに罹っている人がマスクをすべきだ。健康な人はマスクをしなくていい。しかし、発想の実際はその逆で、元気な人ほどマスクをしたがる。だからマスクが不足するのだ。

 とまあ、いろいろと突っ込みどころがあるが、総じて世の中不合理にできている。