わたしの、ものさし

私の見たこと、聴いたこと、感じたこと、を書いています

自然災害は防げない。逃げるが勝ち。

 台風19号は、大型で猛烈な勢力を保って日本に上陸し、関東甲信越、東北にまで風水害が発生した。幸いにも自分の周囲に大きな被害はなかったが、近隣を流れる河川の水位は危険レベルに達し、氾濫の危機を実感した。

 台風や大雨による水害が頻発している。その度に天災の前での人の無力さを思うが、この自然の脅威に対して、災害に負けない堤防の整備という発想は、もう限界で対応できないことが広く認識されたように思う。

 どんなに頑張っても、自然はいつだって人の想定外の力をもって災害を発生させてくる。膨大なコストと労力をかけても、防ぎきれない。

 そこで、今後の防災対策としては、災害リスクからできるだけ離れること。過去の経験の蓄積の知恵である中国の風水も、おそらく同じ発想だと思うが、危ない場所には住まない。これがシンプルで有効な策だ。自然に立ち向かうだとか、災害を克服するという冒険とロマンにみちた発想は、20世紀までの話だ。

 そうはいっても、確実に安全で災害が発生しない場所などは無い。それでも大雨のときに増水する河川と洪水エリアは想定されていて、少なくともそういう場所は居住地として避けるべきだろう。満潮時に海水に浸る場所には、誰も家を建てない。危ない場所に住んでいれば、いつか被害に遭うことは必然。

 また、台風の風害でいえば、地理的に太平洋側の東や南向きの海岸は風が強い。地図を見ればわかるが、千葉県は太平洋側の南東に面した位置にあり、台風の風の影響が大きそうだとわかる。そういう地域は住居として避けるか、あるいは風害を想定した家の造りとすべきだろう。

 沖縄は台風が頻発するので、基本的に住居は鉄筋コンクリと聞いたことがあるが、関東でも沖縄の風対策の住宅を参考とすべきだ。地球温暖化が原因かはわからないが、そういう時代になってきた。