わたしの、ものさし

私の見たこと、聴いたこと、感じたこと、を書いています

映画館でのささいなこと

 先日の映画館での出来事。

 高校生と思われる男子二人が、自分の座席の斜め前に座っていた。一人が大きなカップに入ったポップコーンを座席にセットしていた。もう一人がトイレにでも行こうとしたのか立ち上がった。本編が始まる前のCMが流れだし、劇場内の照明が落ちた後のことだ。そのとき、ポップコーンのカップに体をひっかけたらしく、豪快にぶちまけてしまった。あーあ、やってしまったか。

 こういうのを目にすると私も落ち着かなくなる。

 男子二人の周辺の床はポップコーンが散乱している。二人の高校生はどうするのだろう、散らかしたままにするのかと見ていたら、二人は屈みこんでポップコーンを拾い集めてカップに戻していた。見くびった。ちゃんとしているじゃないか。斜に構えた見方をした私が恥ずかしい。

 そのうち、一人は当初の目的であろうトイレに向かったようだ。少しして、トイレに向かったであろう子が映画館のスタッフを連れて戻ってきた。どうやら床を汚してしまったことを申し出たのだろう。大学生くらいの男性スタッフは箒と塵取りを持ってきて、素早く床のポップコーンを掃除した。

 その後、スタッフがまた高校生の元に来た。手には大きなカップのポップコーンを持っている。うっかりミスでこぼしたものは、取り替えてくれるのか。どういうやり取りがあったのかは知らないが、高校生も劇場スタッフの対応も良くて、気持ちがよかった。

 本編前のCMが流れている間にポップコーンの件は収拾し、高校生も私も落ち着いて本編の世界に入っていった。