わたしの、ものさし

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日本の謎の休みの取り方

 今朝の通勤電車は空いていて快適だった。通常の平日に比べて4割くらい少ないだろうか。東京は、これくらいの人数が丁度よい。普段が過密すぎる。

 

 フランス人が日本人の夏休みの取り方に違和感を覚えるというニュースがあった。国や民族が違えば、休みの取り方は違うだろうが、私も日本の休みの取り方は以前からおかしいと思っている。休暇に関する違和感は、おそらく日本人の多くがおかしいと思っていて、ただ、あまり口に出さずにいるか、行動に出さない(出せない)だけだろう。

 

 日本の休みの取り方のおかしさ。

 まず、みんなが一斉に、ほぼ同時期に休むということ。ゆえに観光地は混雑し、休日なのに変に疲れてしまうこと。

なぜ、満員の通勤電車から解放される休日に、高速道路や新幹線で渋滞や混雑を味わうのか。観光地で混雑に遭い、アトラクションに1時間も待つのか。

 不思議だ。みんなと同じ時期に休むことにおいて、おそらく謎の安心感があるのだろう。日々の仕事に追われているから、みんなと一緒に休めば取り残された感はない。

 

 2つ目は、短いこと。昔に比べれば年間の休日も増え、労働時間短縮の傾向になっている。しかし、欧米に比べれば短い。社会人になったら長い休みが取れない、長めの旅とか趣味に没頭するとか、海や山でのんびり過ごすことができないという環境、社会人になったら休日を十分取れないという環境は寂しいし窮屈だ。

 

 最後に3つ目として、夏休みは「何かをしないといけない」という、これも謎の強迫観念がある。これは休みが取りづらく短いから、有意義に活用したいし、するべきだということだろう。休みが長ければ、自然と余裕もでて何もしないことへの焦りも出てこない。

 いずれにしても、休みの日には何かをしなければいけない、何もしないで過ごすのは勿体ない、という感覚が前提にあるのもおかしい。結果的に何もしなかった場合、空虚感に陥ったり、後悔したりするのではないだろうか。もちろん、計画的にやりたいことをしたり、アクティブに行動する休日も素敵だが、特に予定もなく、のんびりと何もしない休日であってもよいのだ。

 

 かくいう私も、11日からの連休を無為に過ごし、なんとなく勿体なかったなという念が正直あるのだが。。