わたしの、ものさし

私の見たこと、聴いたこと、感じたこと、を書いています

単機能の美しさ

 マルチタスクという言葉がある。同時に複数の仕事をやることだ。

 1つの仕事でも相手や会議での反応や方針待ちだったりで、手が空く時間が必ずあり、その間は別の仕事をするというもので、いろいろと複雑になっている現在では誰もが経験しているはず。

 私もいろいろなタフクは流れ込んできて、マルチタスク状態にならざるを得ない。

 だが、どうにも手が回らず、結局、仕事がもれたり、雑になってしまう。マルチタスクで一度にたくさんのプロジェクトを抱えてます的な人は、仕事ができる、頭がキレる、かっこいい、というイメージが一般にある。しかし、私個人としては、おいおいホントかなと。

 先も書いたように、あれもこれものマルチタスクでは、手が行き届かず仕事が漏れたり、完成度が低くなる。人の能力にもよるが、多すぎる案件を同時に処理していくのは無理がある。

 家電製品でもそうだが、多機能であればあるほど、製品としての魅力が分からなくなるし、機能の一つがすぐに故障したりする。一方で単機能の製品は丈夫でその性能に特化しているので、その1つの機能は信頼できる傾向になる。また、マルチタレントで活躍している人も、きっと数十年後、そんな人もいたけど、結局、何をしていた人だっけ?となるのではないか。

 マルチタスクよりも、できる範囲の仕事を選択し、そこに集中する。いろいろな案件を同時にさばくことはカッコいいかもしれないけど、個々のパフォーマンスは悪いのではないか。

 多機能よりも単機能の方が、その機能として魅力的だ。単機能の美しさ。忙しすぎる最近、そんなことを感じている。