温度差
台風が関東に接近予測だったので、帰路の飛行機が欠航になるかも、と、ひそかにうっすらと出張延泊の不安と期待が混じりあっていたが、すんなり北海道を離陸して羽田空港に到着した。
で、東京は暑い!
北海道は、東京での冬並の気温だった。手持ちの全てを着込んで一泊二日の冬を過ごし、再び夏に戻るこの温度差が激しく凄い。機内でどんどん服を脱ぎ、東京に備える。
機内に高校の団体が乗り合わせ、機長が高校生にアナウンスする。
高度と気温の関係のレクチャーだ。
こちら機長です。
○○高校の皆さま、こんにちは。
高校生の皆さんは地学で習ったと思いますが、理論上、気温は100ごとに0.6度下がります。実際は色々な条件が絡みますが。
ただいま飛行機は高度11000メートルを飛んでいて、外気温は理論上、地上温度からマイナス66度。
地上は16度なので、飛行高度の外気温は50度。これは計器の数字と一致します。
はい、それ習ったし、登山する人なら知っている。
体験しながらの理論や知識って頭に残るから、高校生たちはきっと良い体験になったと思う。
東京に戻る。
北海道に比べれば空気は綺麗ではないし、なにかと消耗する街だけど、機内から夜の東京の上空を眺めると、平野に広がる街明かりが美しいと思った。