わたしの、ものさし

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バーニー・サンダースのスピーチ

  アメリカ大統領選挙は、ヒラリーとトランプに絞られた。私はバーニー・サンダースに期待していた。

 外国、特にアメリカの政治家は、しばしば人の情感や心に訴えかける演説をする。日本ではあまり見られない光景で、羨ましく思う。スピーチ(演説)は大事で、その力で物事が変わることって多い。

 

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

 

 

 西洋の価値観は、正義とかモラルで、選挙では人の尊厳や権利まで踏み込む。歴史的に絶対王政から民衆革命を起こして民主主義を勝ち取った経緯は、その後の人々の中に遺伝子として息づいている。

 一方、日本は有史以来、王や天皇、幕府といった絶対的な「お上」があって、それに服従する価値観がいまだに根強い。身近なところではいわゆる村社会で、共同体で決めたルールや長が絶対であり常識。個人の権利よりも世間一般の利益が議論され、ルールから外れることはタブーとされてきた。ゆえに欧米での政治的なスピーチがされにくいのかもしれない。

 

 今回のアメリカ大統領選挙でも人の権利とか社会の正義が語られる。おそらくプロのライターがいるのかもしれないが、バーニー・サンダースのスピーチを聞いて、惹かれる人は日本でも少なくないと思う。

 


「正義とは」バーニー・サンダース 2016年 (日本語字幕)

 

 サンダースの主張の一つに、ごく少数の富裕層が多くの富を所有していることの不正義がある。私は、正当な労働や事業を行い、その結果として膨大な富を得ること、富が偏ることは公平だと考える。その結果は、相応の何かを人々や社会に提供し て発生したもの。

 ただ、それを独占しすぎるのは人や法人として美しくはないと思う。個人の資産として十分に蓄えつつ、個人的に使いきれない部分、剰余の剰 余は社会に還元する。それで多くの人に感謝されるならいいじゃないかと思う。貧富の差はあっても、結局は富めるものが自然と還元していくそんな世であれば 良いなと思う。

 

バーニー・サンダース自伝

バーニー・サンダース自伝

 

 

 街中の豪邸を見ると、高い壁に監視カメラが並ぶケースをよく見かける。豪邸に住む彼らは、何に警戒し何を恐れているの か。びくびくし緊張しながら広い家に住むことって幸せなのだろうか。地方の田舎のありふれた家で、そのコミュニティーが平穏で長閑なため、夜間も玄関のカギを閉めない暮らしの方が、人としての 幸福度が高い気さえする。