【日々の100】#2 ゴローのチロリアン
今週のお題「わたしの一足」
登山をする人には有名な店「ゴロー」。
東京の巣鴨にある老舗で、植村直己も登山靴をオーダーしている。私も登山をかじっているので、この店で登山靴を作ったことがある。
店では足を計測し、適正なサイズを確認していただける。既存の木型に修正が必要ならば、木型を盛って修正してもらえる。(おそらく既成代金と同じだったと思う)
ゴローでは街履きの靴も製造販売している。山靴が本業なだけに、街履き靴もごつくて重量感がある。スマートさは全くない。ないが、丈夫だから普段使いに安心感がある。
ところで、ゴローの靴の評判で、しばしば「硬い、あたる」などを耳にする。
でも、それは自分の適正なサイズの靴を選んでいない(作ってない)のだと思う。適正サイズから外れると、どんな靴でもアタるしトラブルが発生する。
私の場合、通常のパターンだと外くるぶしが履き口にアタるので、オーダー時に低くしてもらう。このチロリアンは通常パターンよりも7mm低くしてもらい、かつ、半中敷きを入れて調整していただいた。
結果、違和感は全く無くなり、ジャストフィット。新品でも履き心地の良い快適な靴となっている。このチロリアンが取り回しが良い。
(goroのネーム入りのレザーの中敷き)
最近フランンスのパラブーツが流行っている。
実は私もパラブーツは欲しいのだが、フランス靴の履口の高さは私の足には合わない。自分に合わないものは意味がなく、靴としての価値がない。
このチロリアンは2足目になる。
1足目は10年履いている。このチロリアンも今後ソールを張り替えながら10年は履けるだろう。履けば履くほど馴染み、風合いも渋くなる。
現実的な話だが、この靴は長く履いても臭くならない。ゆえに、日々のヘビーローテーションにも耐えうる。厚い本革のライニングのおかげだろうか。(靴の革は表裏で5mmくらいある)合革や化繊(スニーカーなど)は汗がたまり臭いがしやすくなる。
もし、海外の長期バックパックの旅に出るならば、間違いなくこの一足を選ぶ。